BtoC‐EC市場9.5兆円に 経済産業省(2013.10.10)
経済産業省が発表した2012年度の電子商取引に関する市場調査(平成24年度我が国情報経済社会における基盤整備)によると、日本の消費者向け電子商取引(BtoC‐EC)市場規模は9.5兆円で、前年度比12.5%(1.0兆円)増加した。BtoC‐EC市場は継続的な上昇傾向にあり、市場規模は6年前の(4.4兆円、06年度)の2倍を超えた。また、ECの浸透度を示す指標であるEC化率も3.11%と、前年度比0.28ポイント伸びた。
業種別内訳は、百貨店やスーパー、通信販売事業者などの総合小売業が前年度比6.1%増の1兆8910億円と、市場規模別でトップ。一方、伸び率では衣料・アクセサリー小売業が同21.5%増の1750億円と、2割を超える伸びをみせた。食料品小売業は同13.7%増の6050億円、医薬化粧品小売業は同19.3%増の5010億円だった。
インターネット上の企業間取引(狭義のBtoB‐EC)市場は前年度比4.1%増の約178兆円に拡大した。
一方、日米中の3国における越境EC動向も調査し、中国の消費者が日米の事業者のECサイトから購入する額が大幅に伸び、同国の旺盛な消費が改めて浮き彫りになった。中国の消費者の購入額は日本からが前年度比9%増の1199億円、米国が同35%増の1669億円だった。対して日本は米国からが同7%増の150億円、中国が同変わらずの5億円、米国は日本からが同18%減の385億円、中国が同38%減の372億円だった。中国の消費者が日本の事業者から購入した品目は、「衣類、アクセサリー」「書籍、雑誌(電子書籍のダウンロード含まず)」「医薬、化粧品」の順で多かった。