129商品の表示に改善要請 トクホも 消費者庁(2015.9.10)
消費者庁は7日、昨年1月から今年3月にかけて実施したインターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大広告の監視結果を発表し、87事業者129商品の表示に健康増進法違反の恐れがあるとして、事業者に改善を要請するとともに、ショッピングモール運営事業者に表示適正化の協力を要請した。
同監視は、四半期ごとにキーワードで無作為検索し、ヒットしたサイトを目視で確認、健増法に抵触の恐れがある場合、事業者に改善要請するというもの。
検索キーワードは、2014年1~3月が「インフルエンザ」「ノロウイルス」「花粉症」などの季節性の疾病や予防効果、同4~6月が特定保健用食品(トクホ)の許可表示、同7~9月が「ダイエット」「脂肪分解」などのダイエット効果、同10~12月が「ガン」「動脈硬化」「高血圧」などの疾病効果、15年1~3月が14年1~3月同様の季節性の疾病や予防効果とした。
特に、14年4~6月にはトクホ商品の表示について初めて監視を行い、3事業者6品の表示改善を要請した。中には「食後の脂肪を抑える」というトクホの許可文言に対し、「体脂肪を燃やす」といった表示を行っていた例があったという。
一方、錠剤・カプセルなどのいわゆる健康食品は合計48商品あった。表示例としては、脂肪を溶かす有効成分により、現在の体重を大幅に減らすことが可能とする痩身効果を有するとの標ぼうがあったという。
なお、同庁は要請後の事業者の改善状況について、集計途中だが、ほぼ文言の修正や表示削除に応じているとしている。
また、同監視結果は原則として四半期ごとに発表するのに対し、今回は5期分まとめて発表したことについては、4月からスタートした機能性表示食品制度の創設や、それに関連して今年3月に発表した「機能○○食品」に対する改善要請など、イレギュラーな案件があったためと説明した。