通販市場、6兆円突破 14年度、前年度比5%増(2015.9.10)
2014年度(14年4月~15年3月)の通販市場売上高は、前年度比4.9%増の6兆1500億円と推計されることが、日本通信販売協会の調べで分かった。楽天やアマゾン、スタートトゥデイなどインターネット通販企業がけん引役となり、前年度から2900億円を積み上げ、6兆円を突破した格好。通販協が8月26日、速報値として発表した。
この調査は今年6月から8月に掛けて実施したもの。通販協会員企業481社の売上と、各種調査から推計できる非会員の有力企業165社の売上を合計して通販市場全体の売上高を算出。衣料品、雑貨、化粧品、健康食品などの物販が中心となっている。
調査の結果、伸び率は前年度調査の8.3%増から3.4ポイント低下したものの、マイナス成長を記録した1998年度以来16年連続の増加となった。市場全体売上高のうち、通販協会員企業の売上高は3兆5300億円、前年度比を見ると2.3%増だった。
通販協によると、通販市場の成長要因としては、店舗系ネット通販の伸張や、中小企業のネット通販参入によるすそ野の拡大などが挙げられるという。調査結果の詳細については、通販協が「第33回通信販売企業実態調査報告書」として11月に刊行予定。