新制度支援、更に強化 増員、機器導入も 三生医薬(2015.9.24)
健康食品受託の三生医薬㈱(静岡県富士市)は、4月に創設された機能性表示食品制度を活用する企業向けのサポート体制をさらに強化する。同社は昨夏、同制度対応のため社内にプロジェクトチームを立ち上げた。リーダーには深澤孝之副社長を充て全社を挙げて取組んでいる。今後は、さらに関係部署の増員や分析機器の導入など、ソフトとハードの両面で社内体制を充実させる方針だ。
新制度では、素材や製品の機能性の担保や安全性、品質の確保など、クリアしなければならないハードルが幾つもある。同社はソフトカプセルなど製剤化技術に定評があるほか、クリルオイルをはじめとする機能性素材の研究・開発にも力を入れており、単なる受託製造にとどまらない豊富なノウハウと体制を持つ。
制度の根幹である機能性の検証は、外部委託によるレビューや臨床試験、原料メーカーが集めた学術資料を活用する。必要に応じシステマティックレビューの委託先も紹介が可能だ。また、制度活用が可能と思われる原料を、アイケアや関節といった訴求別に数十種類リストアップしており、こういった原料の紹介や処方提案もできる。
さらに、同社の学術部門や品質部門では届出資料のアドバイスやサポートも行う。届出ミスが多い理由に、届出製品の表示が新たな食品表示基準に対応していないことがあるが、同社は機能性表示以外のすべての表示を提供するサービスを行っている。
一方、制度が求める品質管理の面は、医薬品・化粧品の受託で培った高い品質管理力を有しており、健康食品に特筆しても、大岩、大渕、厚原の3工場が健康食品GMP(適正製造規範)を取得、大渕工場はさらに米国のcGMP適合施設としても認められている。