国産鶏冠抽出物、エル・エスが開発 低分子、飲料も (2015.9.24)
ヒアルロン酸とコラーゲンを同時に含む健康食品用鶏冠抽出物の新製品を㈱エル・エスコーポレーション(東京都中央区)がこのほど開発、今月から原料販売を始めた。既存品を酵素処理により低分子化したもので、体内吸収効率と生体利用率の向上を図った。これにより、既存品では最終商品化が難しかったドリンク、ゼリー類への応用も初めて可能にしている。
ヒアルロン酸の含有量は5%以上で規格。コラーゲンに特有のアミノ酸であるヒドロキシプロリンも8%以上で規格しており、理論上、全体量のおよそ8割を低分子コラーゲンで占める製品となっている。
この新原料は、同社の主力健康食品原料「ヒアロコラーゲン」(登録商標)を酵素処理して含有タンパク質を低分化したもの。「低分子ヒアロコラーゲン」(同)の名称で売り出す。酵素処理することで、分子量のピーク値は4500と既存品と比べて大幅に低下。有効性についても、三次元ヒト皮膚培養モデルを使った試験により、ヒアルロン酸とⅣ型コラーゲンの合成促進機能が既存品と比較して優れることが示唆されている。
既存品は、日本国産鶏冠を特許製法(特許第3653068号)で抽出することで、ヒアルロン酸とコラーゲンが「自然に近い形」のまま含まれること売りに美容食品市場で需要を伸ばしていた。新原料も、原材料は国産鶏冠に限定。既存品の課題としてあった、美容食品でニーズの高いドリンク類への配合を可能にしたことで、採用実績の一層の拡大を見込む。
なお、既存品の美肌機能は、ヒト経口摂取試験で確認されている。