農産物の機能性研究、着々と 農林水産技術会議事務局の土居下氏(2015.10.5)
農林水産技術会議事務局研究推進課課長補佐の土居下充洋氏は3日、第37回日本臨床栄養学会総会/第36回日本臨床栄養協会総会(第13回 大連合大会)で講演し、機能性表示食品制度活用に向けた農林水産省の研究開発事業について説明した。
土居下氏は同省の研究成果により、メチル化カテキンの抗アレルギー作用を表示したべにふうき緑茶(JAかごしま茶業)、β‐クリプトキサンチンの骨代謝機能を表示した三ヶ日みかん(三ヶ日町農業協同組合)の届出が受理されたことを説明。さらに、現在、消化が遅く血糖値が上がりにくいコメや中性脂肪低下成分を含む大豆の開発に取り組んでいること、大麦やダッタンソバ、タマネギの機能について介入研究を実施中であると紹介した。
また、昨年度補正予算を活用し、リンゴのプロシアニジンの安定化技術の開発、ホウレンソウ等のルテインの機能性表示に向けた実証研究、特定のニンジンの機能性成分量の迅速評価法及び価値保持技術の開発による横断的産地形成の研究事業を進めていると語った。