機能性表示、届出100件超える 認知機能も(2015.10.8)


 機能性表示食品の届出総数が6日、100件を突破し、計101品目となった。届出種類の提出件数は300件を超えており、届出番号を得られていない商品が積み上がっている。ただ、制度施行から半年で100品目の大台には達した。

 届出受理101番の商品は、表示しようとする機能性に「認知機能」を盛り込むサプリメントだった。機能性関与成分はイチョウ葉フラボノイド配糖体および同テルペンラクトンで、いわゆる「イチョウ葉エキス」。関与成分、機能ともに初の受理となる。届け出たのは大塚製薬で、届出書によると、「ネイチャーメイド イチョウ葉」として今月25日から販売を開始する予定だ。

 表示する機能性は「イチョウ葉フラボノイド配糖体、イチョウ葉テルペンラクトンは、認知機能の一部である記憶(知覚・認識した物事の想起)の精度を高めることが報告されています」。表示は困難とも考えられていた「認知」の表現が通ったことに、業界から驚きの声があがっている。

 同品は商品パッケージの主要面に「記憶の精度を高める」と表示する見通し。また、1日摂取目安量当たりの関与成分含有量はフラボノイド配糖体26㍉㌘、テルペンラクトン6.48㍉㌘で、イチョウ葉エキスとしては108㍉㌘に相当するという。

 イチョウ葉エキスの1日当たり摂取目安量と日本で一般的に考えられている120㍉㌘とそう変わらない一方で、同素材を取り扱う原料事業者によると、「機能性表示食品では240㍉㌘が必要だと考えられていた」といい、120㍉㌘以内の摂取試験が行われている文献を主にした研究レビューをまとめてきたことに感嘆した。原料事業者が同素材のSRを本格化させる可能性がある。

八幡物産、ルテインで2商品目

 ルテインを機能性関与成分にした機能性表示食品で、八幡物産㈱が2商品目を届け出ていたことが、8日の届出情報更新でわかった。現在販売中のサプリメント「めばえ」に続くもので、商品名は「メラックス」。機能性の科学的根拠は前の商品と同様に関与成分の研究レビューで評価した。

 同品も目の調子を整える機能を訴求するもので、表示しようとする機能性は前の商品とほぼ変わらない。ただ、届出書によると、同品では商品パッケージ主要面に「ブルーライトなどから目を保護」、「コントラスト感度の改善(ぼやけの解消)」と表示する。同品と「めばえ」の届出表示で異なるのは、同品には「ぼやけの解消」が含まれる点のみ。

 コントラスト感度とは、輪郭のあいまいな図形や、濃淡の微妙な違いを識別するための視覚能力とされる。

 なお、8日の更新ではGABAを関与成分とし一時的な精神的ストレス緩和機能を表示するゼリーも追加された。届け出たのは、ヨーグルトなど製造販売の安曇野食品工房㈱。これにより総届出件数は103品目となった。

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