抗メタボなど特許取得 日本・バイオ「乳酸菌発酵ブドウ」(2013.10.10)
日本・バイオ㈱(東京都新宿区)が製造・販売する乳酸菌生産物質「乳酸菌発酵ブドウ」が、このほど「抗アレルギー組成物」(特許第5329307号)と「メタボリックシンドローム改善組成物」(近日中に公開予定)で特許を取得した。同社の鈴木光政社長は「販路拡大を目的に特許を取得した」とその経緯を説明。既に通販会社など複数社から引き合いがあり、効果が現れている。
乳酸菌発酵ブドウは国内で初めてブドウ種子・果皮を培地に使い、植物性乳酸菌と他1種類の乳酸菌を共棲培養して作り出した、菌体物質とその代謝産物を含むエキス。ブドウ由来のポリフェノールが培養前に比べて3倍、ORAC値は33倍の510マイクロモルTE/㌘に高まっているのをはじめ、「レスベラトロールも高含有している」(鈴木社長)。
これまでの研究では、抗肥満作用やⅠ型アレルギーの予防・改善といった抗アレルギー作用、抗酸化作用、美肌作用などが確認されており、学会や論文で発表されている。その中でも、同社ではアレルギーや肥満に対する作用に注目していたことから、今回特許が取れたことは同社の思惑と一致したと言える。
抗アレルギー作用については、マウスを対象にした試験でⅠ型アレルギー発症に関与するIgEや、免疫反応調節に関わるIL‐4の産生抑制作用が確認され、好塩基球細胞を使った試験では脱顆粒反応の有意な抑制作用が確認されている。さらに、クリニックでの1カ月に及ぶ21名の花粉症患者を対象にしたヒト臨床試験では、19名に改善がみられ、そのうち2名では便通の改善がみられたという報告があった。
また、メタボリックシンドロームに関連する作用では、糖分を分解するα‐アミラーゼと、小腸で糖分を吸収するのに必要な酵素であるα‐グルコシダーゼの活性阻害作用が見出されており、高脂肪食と乳酸菌発酵ブドウをマウスに与えた試験では、対照群に比べて体重が有意に低く、抗肥満作用が認められている。