査読付き学術誌、復刊へ  日健栄協、機能性表示食品に対応(2015.10.19)


 日本健康・栄養食品協会は、食品機能など食品に関する査読付き学術誌「健康・栄養食品研究」を12月にも復刊する。4月にスタートした機能性表示食品制度では、機能性に関する臨床研究は査読付き論文であることが求められており、同学術誌はこれに対応する。

 16日に開いた同協会主催のメディア懇談会で明らかにした。現在、復刊に向けて投稿規定の策定などを行っており、来月上旬以降に投稿論文の募集を開始、論文受付から査読、論文校正、最終稿の編集委員の確認までの所要時間を約1カ月半程度に設定し、12月中に復刊第1号を発刊する。

 「健康・栄養食品研究」は、特定保健用食品(トクホ)のヒト研究や成分の試験法の発表の場として1998年4月に創刊。以後、年4回のペースで12年3月まで発行していた。

 復刊ではオンラインジャーナルを主体とし、印刷物は必要部数のみにすることを検討。事業者が機能性表示食品を届出るタイミングなどに対応するため特急掲載など随時発刊を可能にし、論文発表後に他社がその論文を使って先に届出受理されないようにする。機能性表示食品制度を重視するが、トクホの論文についても受け付ける。

 編集委員は、前国立医薬品食品衛生研究所所長で木原記念横浜生命科学振興財団理事長の大野泰雄氏、食品安全委員会初代委員長で国立がんセンター名誉総長の寺田雅昭氏、日本栄養士会名誉会長で神奈川県立保健福祉大学大学長の中村丁次氏など6名を選任した。このほか1論文につき2~3名の査読員を編集委員が指名する。編集委員の専門外の領域の論文が投稿された場合は、査読員や編集委員を追加して対応する。

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