製剤・形態で差別化提案 三生医薬の「剤形MIX」(2015.10.22)
健康食品受託の三生医薬㈱(静岡県富士市)は、シームレスカプセルとゼリーや顆粒を組み合わせ、見た目や食感の変化などが楽しめる健康食品の新形態「剤形MIX」の提案を開始した。同社が持つシームレスカプセルの技術などを応用したもので、まだ開発段階としているが、興味がある企業と共同開発を視野に開発を進める予定だ。
「剤形MIX」はゼリーや水・牛乳を加えてつくったスムージーに、カプセルが分散している見た目の面白さや、カプセルをつぶした際の食感、味の変化などが楽しめ、嗜好性が高い製品をつくることができる。また、油溶性成分をシームレスカプセルに入れて添加することで、水溶性の顆粒やゼリーに安定的に配合できるメリットもある。
同社はソフトカプセルを中心にした製剤化技術に定評がある。シームレスカプセルも液体が界面張力で球形になる性質を利用して造られる継ぎ目がないソフトカプセルの一種で、0.5㍉㍍から10㍉㍍までの大きさや、皮膜の厚さ、硬さを幅広く選択できる。
さらに、同社の「V‐ジェル」は、デンプンなどを基材にリン酸塩などの添加物を使用しないという、同社が特許を持つオリジナル組成の植物性ソフトカプセル。長く食品として利用されてきた安全な植物原料であることや、優れた熱安定性による付着防止効果、崩壊遅延が起こりにくいというメリットを生かした提案を進めている。