加工食品がじわり増加 トマトジュースも受理(2015.10.22)


 機能性表示食品の届出で、サプリメント以外の加工食品が届出実績を伸ばしている。21日現在の届出受理総数116品目のうち、約4割に相当する49品目が飲料などその他加工食品。サプリは届出撤回分を除き65品目と過半数を占める状況が続いているが、差は縮まりつつある。

 リコピンを機能性関与成分とするトマトジュース3品の届出が受理されたことが、15日の届出情報更新で分かった。リコピンの届出は初で、届け出たのは飲料大手カゴメ。同じ関与成分のサプリの届出も受理されおり、4品とも血中善玉(HDL)コレステロールを増やす機能を訴求する。

 この日の更新ではえひめ飲料が届け出たミカン果汁100%飲料も追加。生鮮品として受理されている三ケ日みかんと同様、βクリプトキサンチンによる骨の健康維持に役立つ機能を届け出た。

 また8日の更新で、GABAを関与成分に精神的ストレス緩和機能を訴求するゼリー菓子も登場。届け出たのはヨーグルトなど製造販売の安曇野食品工房。GABAに関しては、サタケが届け出たGABA強化米が19日の更新で追加、「血圧が高めな方に適した機能がある」と表示する。

 その他加工食品で関与成分にされるケースが目立つ難消化性デキストリンも実績を延ばす。21日の更新で2品目が追加、これにより計14品目となり、関与成分別届出件数で第2位のルテイン(12品目)を引き離した。追加されたのは、東洋新薬が届け出た食物繊維加工食品とキリンビバレッジの炭酸飲料。東洋新薬の「ボタニカルファイバーT」は、便秘気味な女性を対象にするという。


 一方、サプリメントでは19日の更新で、通販大手えがおの届出が初めて受理されたことがわかった。ルテインを関与成分にしたもので、「網膜中心部の色素量を増やす働きがあり、日常生活で受ける光の刺激から目を保護し、目の健康を維持することが報告されています」と表示する。

 また、富士化学工業がアスタキサンチンで2つめの受理。以前届け出たサプリは機能性の科学的根拠を最終商品の臨床試験で評価したものだったが、今回は研究レビュー。これを受けて同社は届出支援を加速させる。届出表示では「正常な目のピント調節機能を維持」「日常的なパソコンなどのVDT作業による疲労感を軽減」といった文言を盛り込んだ。

 ほかに、酵素ドリンクが好調のステップワールドも初の受理。東洋新薬の独自成分で、同社による届出実績がある葛の花由来イソフラボンを関与成分にしたもの。製造所も同社鳥栖工場で、届出実績を生かした機能性表示食品のOEMが始まった格好だ。

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