JIHFS大濱理事長が死去 業界に多大な貢献(2013.9.26)

大濱代表写真2

 日本健康食品規格協会(JIHFS)理事長で、バイオヘルスリサーチリミテッド代表の大濱宏文氏が、かねてより加療中のところ、18日午後、死去した。76歳だった。欧米のサプリメント制度に精通し、国内にも法制度整備の必要性を積極的に唱えていたほか、厚生労働省の検討会委員なども数多く務めるなど、健康食品業界きっての論客として、業界発展に多大な貢献を果たした。

    ◇

 大濱氏は、1961年東京理科大理学部卒、東京大学応用微生物研究所や名古屋大学医学部生化学教室でビタミン、酵素、活性酸素などを研究。東京田辺製薬研究開発本部などを経て、バイオヘルスリサーチリミテッドを設立、代表に就任した。

 健康食品業界では、NNFAジャパン(現AIFN)の代表を務めたほか、厚生労働省が健康食品GMP(適性製造規範)ガイドラインを05年2月に通知したのを受け、同年5月に日本健康食品規格協会(JIHFS)を設立、当初から理事長を務めてきた。同氏はGMP取得は必要不可欠だと訴えながら、健康食品および健康食品原材料GMP取得工場の拡大に精力を注いだ。

 NNFAジャパン代表時代には、在日米国商工会議所の栄養補助食品規制緩和小委員長などを務め、日本での錠剤・カプセル状食品の解禁や、食薬区分の改正などの規制緩和に尽力した。

 また、欧米など海外のサプリメント規制に見識が深い同氏は、関連法規しかなく定義も定まっていない日本にもサプリメントの法制度が必要であると主張、実際、08年5月には「サプリメント法」(試案)を披露したこともある。残念ながら「サプリメント法」の議論はとん挫したかたちとなったが、JIHFS主催のナイトセミナーや講演会を通じて、海外のサプリメント制度や栄養に関する動きを逐次紹介するなど、国際的な視点に立った情報発信に努めた。
【写真は大濱宏文氏】

Clip to Evernote

ページトップ