消費者庁、機能性表示で意向調査を実施(2015.11.26)
機能性表示食品制度に対する消費者意向調査を消費者庁が実施する。グループインタビューと3000名以上を対象にした大規模インターネット調査を行い、機能性表示や公開情報をどう捉え、商品選択を行おうとしているのかを調べる。これにより、表示や情報が消費者に誤認を与えない形で提示されているかなどを検証する。
調査は民間に委託して実施する。同庁は17日から委託先の募集を開始しており、来年3月25日までに調査結果をまとめ、報告書を提出するよう求めている。委託先は競争入札で決める。
同日公開された仕様書によれば、調査の目的には、制度の積み残し検討課題となっている、ビタミン・ミネラルや機能性関与成分が明確でない素材の取り扱いを検討するために必要な基礎資料を得ることもある。
機能性表示食品制度をめぐり同庁は先月末、制度を「より適正に運用していくための課題を抽出し、研究レビューの質を高める方策等の検討を行う」目的で、届け出られた研究レビュー(システマティックレビュー)の検証を民間委託により行うことを明らかにしていた。入・開札は今月27日。
研究レビューの検証についても同庁は、検証結果報告書などを3月25日までに提出するよう要求、積み残し検討課題をめぐる議論の開始に向け、準備を本格化させたとみられる。
消費者意向調査の仕様書によれば、同庁は調査の実施に際し、国内外の食品表示制度に精通している専門家や、ビタミン・ミネラルなど栄養成分に関する疫学の専門家など、5名程度の有識者で構成する検討会を設置することも要求。調査の設計から分析、まとめまでの各段階で、検討会から意見を聴取するよう指示している。
同調査の実施に向け同庁は、入札説明会を24日に開催、来月9日に入・開札する。応札先は同2日正午までに技術提案書を提出する必要があり、研究レビュー検証と同様に、応札先は短期間での対応を迫られることになった。落札先が注目されそうだ。