三菱化学フーズ エーザイFの全株式取得へ(2015.12.10)


 三菱ケミカルホールディングスグループの三菱化学フーズ㈱は11月26日、エーザイ㈱の100%子会社であるエーザイフード・ケミカル㈱の全株式を取得する株式売買契約を締結したと発表した。取得額は非公開。株式の譲渡期日は来年2月1日。

 エーザイフードは、エーザイの食品・化学事業の分社化で2004年に設立。酸化防止剤としてのビタミンEや食品の日持ち向上剤などの食品添加物分野をはじめ、オリーブ葉抽出物「オピエース」「オラリス」や植物ステロールなどの機能性食品素材を手掛け、世界30カ国以上に販売展開している。直近の売上高は90億円。

 一方、三菱化学フーズは三菱化学㈱の食品機能材事業の中核を担う子会社で、食品用乳化剤のシュガーエステルや甘味料・エリスリトールなど機能性食品素材を取り扱っている。

 同社と三菱化学では、今回の株式取得により食品用乳化剤と酸化防止剤で国内最大手に浮上、食品の物性調整や風味劣化の抑制、微生物制御といった課題へのソリューション力が飛躍的に向上するとしている。またエーザイフードが持つ、今後成長が見込まれる健康・栄養食品分野などで幅広い製品展開・サービスの提供が可能となり、事業領域の拡大につながるとしている。

 なお三菱ケミカルHDは、12年末にゼラチンカプセルや植物繊維由来のHPMCカプセルを製造するクオリカプス㈱の買収を発表、健康セルフチェック事業を展開する健康ライフコンパス㈱を13年に立ち上げるなどヘルスケア事業を拡大させている。

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