通販市場、6兆円突破も伸び率減 通販協調べ(2015.12.10)
日本通信販売協会がこのほど刊行した「第33回通信販売企業実態調査報告書~日本の通信販売2014~」で、2014年度の通販市場規模は全体で前年度比4.9%増の6兆1500億円と初めて6兆円を突破した。楽天やアマゾン、スタートトゥデイなどインターネット通販企業がけん引役となった格好だが、伸び率は3.4ポイント低下、全体平均受注件数も減少しており、昨年度より8万件少ない68.5万件だった。平均受注金額もわずかだが減少した。
報告書によると、調査対象企業の中で14年度売上高が13年度よりも「増加」したと答えた企業は39%、それに対して「減少」は50%と減少が上回った。減少したと答えた企業の割合は、通販専業企業(61%)の方が兼業48%)よりも多かった。
媒体別の売上高構成比をみると、インターネットPCが22%、カタログが20%、DM(リーフレット)が14.5%と割合が多く、全体の5割以上を占める。インターネット端末は7%と新聞の5%を抜いたが、前年度比微増にとどまった。
また、取扱商品として多かったのは、前回調査と同様に健康食品(44%)がトップ、以下化粧品(39%)、食料品(28%)と続いた。商品別売上高構成を見ても、28%で健康食品が最多。化粧品(18%)、食料品(13%)もそれぞれ1割を超えた。
顧客リスト数については、全体平均で164万人と、前回調査より16%増加した。一方、有効顧客数は30%と若干減少したという。