機能性表示食 イチョウ葉市場に拍車 アサヒフード、来年2月に投入(2015.12.24)
〝記憶の精度を高める〟〝記憶力の維持〟などと表示するイチョウ葉エキスを用いた機能性表示食品の動きが年明けにも活発化しそうな様相を呈してきた。同エキスを用いた機能性表示食品を9月に届出受理していたアサヒフードアンドヘルスケア㈱は、22日開催の商品発表会で来年2月に市場投入することを明らかにし、発売に併せ積極的なプロモーション展開する方針だ。一方、大塚製薬㈱では同エキス使用の製品配荷を今月3日から進めており、ドラッグストアなどの店販における記憶力維持への需要喚起に注目が集まりそうだ。
アサヒが売り出す「シュワーベギンコ イチョウ葉」は、イチョウ葉由来フラボノイド配糖体と同テルペンラクトンの2成分を機能性関与成分にしたもの。15日分の45粒・税抜2760円など3種類を用意した。プロモーションでは広告キャラクターにフリーアナウンサーの小宮悦子さんを起用し、テレビCMを中心に積極的な広告施策を展開する。併せて店頭POPなども用意する。アサヒフードは、来年1月から同グループの和光堂、天野実業と営業機能などを統合し「アサヒグループ食品」を発足させることを発表しており、同品の販売はその新体制での船出となる。
また届出受理では小林製薬㈱の商品も公表されており、年明け開催の製品事業説明会で何らかの方向性が示されそうだ。
イチョウ葉エキスを配合した機能性表示食品をめぐっては、研究レビューを実施した㈱常磐植物化学研究所が届出支援に乗り出すことを先ごろ正式に発表するなど、原料事業者にも活発な動きが見られる。大塚製薬による届出が情報公開されて以降、イチョウ葉エキスで機能性表示を行いたい意向が業界内では高まっており、原料事業者も積極的に応えていく構えだ。