ポリカン 原材料表記に「黒酵母」 分かりやすく(2015.12.24)
膝関節炎に対する抗炎症作用などが報告されている健康食品素材「ポリカン」の原材料表記について、黒酵母発酵物や黒酵母由来多糖類など「黒酵母」の文言を含めた表記が可能になった。消費者にも分かりやすい表示を出来るようになったのを受け、日本での販売を担当する㈱ヘルシーナビと蝶理㈱ライフサイエンス部が、配合提案を強めている。
ポリカンは、黒酵母(アウレオバシジウム)を発酵させて得られるβ‐1,3-1,6‐グルカンなど多糖類を水溶性粉末に加工したもの。そのため、これまでは「アウレオバシジウム培養液」と、既存添加物と同様の名称で原材料表記を行う必要が求められていた。
ヘルシーナビによると、原材料表記としてそのほか可能な表示例としては、「黒酵母培養物」や「黒酵母由来βグルカン」が挙げられる。「アウレオバシジウムでは消費者も理解しづらい。既存添加物としての使用実態もなく、変更できるよう当局に相談していた。黒酵母と記載できるようになったことで、消費者に響く可能性がある」と同社は話している。
ポリカンは骨密度・骨強度の改善作用が臨床試験で確認されており、もともと骨質強化素材として提案されていた。一方で、グルコサミンとの併用によって膝関節炎の相乗的な改善作用に働く可能性も、韓国で最近実施されたヒト試験で認められた。
1日当たり摂取量はグルコサミン750㍉㌘に対してポリカン40㍉㌘と少量。このため、グルコサミンの複合素材として今後需要が高まる可能性があると同社では見ている。
なお、ポリカンの開発・製造元は、韓国のグルカン・コーポレーション。韓国の乳業メーカー最大手が販売する牛乳など乳製品にも配合されている。