魚介のn‐3摂取で膵臓ガン罹患リスク30%低下(2015.12.24)


 早期発見が困難とされるガンのひとつ膵臓ガンについて、魚介類由来のn‐3多価不飽和脂肪酸(EPA、DPA、DHA、=PUFA)、DHA摂取により罹患リスクの30%の低下及び予防に寄与する可能性が示唆された。45~74歳の男女約8万2000人を対象とした多目的コホート研究により明らかとなった。

 過去には、欧米人を対象としたn‐3PUFA摂取での膵臓ガン罹患との関連性無しの成果が報告されているが、研究チームらは魚の摂取が多い日本人対象において関連性を調べた。

 研究では、対象者から449例の膵臓ガン罹患を抽出し解析、n‐3PUFA摂取の最小グループと比較し最大グループで約20%の罹患リスクの低下が認められたが統計学的には有意ではなかった。次いで3年以内に膵臓ガンと診断された対象者を除外し解析したところ、n‐3PUFA、DHAそれぞれの最小摂取グループと比較し最大グループで約30%の有意な罹患リスク低下が認められた。またEPA、DPAの最大摂取でもリスクが低下する傾向がみられた。同成果により、n‐3PUFA、DHAの摂取は膵臓ガンのリスク低下と関連があり、その予防に寄与する可能性が示唆されたとしている。

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