龍泉堂、中小支援で拡大図る UC‐Ⅱの機能性表示(2016.1.7)
非変性Ⅱ型コラーゲン(UC‐Ⅱ)を関与成分にした機能性表示食品は2015年中にサプリメント3品目が届け出られた。
表示の内容は、関節またはヒザ関節の「柔軟性、可動性をサポートすることが報告されています」。グルコサミンと比べると市場新規性の高い成分、かつ必要な1日当たり摂取目安量は10㍉㌘と微量なこともあり、届出件数の一層の増加を見込む声が受託製造企業などから聞かれる。
届出が最初に受理されたのは昨年10月。UC‐Ⅱを原料供給する龍泉堂が届け出たもので、その後、健康食品や化粧品などの通販を手掛けるアイフォーレの「歩潤王ひざらく」、エバーライフの「栄潤」の届出が順次受理されていった。
龍泉堂によると、UC‐Ⅱを関与成分にした機能性表示食品の届出は3月末までに10品目を超える可能性がある。同社では、研究レビューや安全性に関する資料などを販売会社に提供する「届出支援」を展開。求められる支援の内容は販社によって幅があるが、「フルサポート」を行っている先だけでも10社を下らないと言う。
「機能性関与成分として届出件数の多い難消化性デキストリンやルテインに次ぐ存在にUC‐Ⅱを育てたい。大手企業の届出が比較的多いが、特に中小企業を支援しながら数を増やしていく」と同社の塩島由晃社長は話す。「そうすることで関節(対応サプリメント)市場の活性化にもつなげたい」。
関節への働きを訴求する機能性表示食品の関与成分は昨年末までに3成分が出ている。UC‐Ⅱのほかにグルコサミン(塩酸塩)、コラーゲンペプチドの届出が受理。このうち機能性の科学的根拠を研究レビューで評価しているのはグルコサミンとUC‐Ⅱの2成分となっている。
多くの販社がラインナップに加えているグルコサミンは今後、既存商品の機能性表示食品への移行が進むと見られる。一方UC‐Ⅱは、「機能性関与成分」としての新規採用に伴う市場拡大を予測する見方が受託製造企業などから出ている。