胃腸症の自覚症状改善 カルピス保有の枯草菌(2016.1.7)
カルピス㈱発酵応用研究所は、保有する「枯草菌C‐3102株」が、機能性胃腸症の自覚症状を改善することを確認した。日本大学医学部消化器肝臓内科との共同研究成果。
試験は機能性胃腸症またはそれに準ずると医師に診断された42名を対象に実施。同枯草菌含有タブレット(1日あたり同菌24億個)を8週間摂取してもらったところ、胃腸症状に関するアンケートでは対照群に比べて摂取群の消化不良、下痢スコアが有意に改善した。
また、高速シーケンサーを用いた腸内フローラ解析では、対照群との比較で腸内善玉菌のフィーカリバクテリウム属が有意に増加。その一方、胃腸症状悪化との関連が指摘されるコリオバクテリウムとホールディマニアの2菌属が有意に減少した。
なお同社によれば、機能性胃腸症に対するプロバイオティクスの効果がプラセボ対照試験で確認されたのは、国内初のことだという。
枯草菌は名称のとおり枯れた草や土の中に生息する菌。C‐3102株は、カルピス社が腸内フローラ研究の過程で見出したもので、99%生きたまま腸に届くという。