トクホの情報公開強化で一致 義務化を含め検討も(2016.1.21)
消費者委員会の「特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会」(寺本民生座長・帝京大学臨床研究センター長)が7日に開催され、特定保健用食品(トクホ)の製品情報を幅広く公開する方向で意見集約した。3月に取りまとめる報告書に盛り込む。
トクホ製品に関する情報公開規定は特になく、現状は許可取得企業が任意で公開している。医薬基盤・健康・栄養研究所が運営するサイト「『健康食品』の安全性・有効性情報」では、同研究所の要請に応じた企業のみ計282製品の情報が公開されており、科学的知見に基づく安全性や有効性データが閲覧できる唯一の製品情報データベースになっている。
調査会では、機能性表示食品では制度として製品の安全性や有効性、関与成分などの情報を公開しており、トクホも義務化を含め検討し情報公開すべきといった意見が多数を占めた。ただ、公開する情報の範囲や、データベースとして構築する費用などの問題もあり、実際にどのような公開方法が適切であるかは今後の検討に委ねた。
また、この日の調査会では規格基準型トクホの対象拡充に向け、スクリーニング基準や検討の仕組みを整備することで意見がまとまった。
次回は2月5日に開催し、トクホの表示・広告を議論するほか、同委が実施した消費者意識調査の結果が報告される。