トクホ、適正利用3割 消費者委 意識調査の一部公表(2016.2.8)
4日に開催された消費者委員会の「特定保健用食品等の在り方に関する専門調査会」の中で、同委が先月実施した「特定保健用食品に関する消費者の意識調査」結果の一部が公表された。同調査はまだ集計途中であり、クロス集計などより詳細な分析等を行ったうえで後日報告する。
調査は3万人を対象に予備調査を行い、この中から5年以内にトクホ利用歴がある1万人を抽出して本調査を行い7500人から回答を得た。
トクホの利用では、製品にある1日の摂取目安量や効果が期待できる使用方法を確認しているかとの問いに3割が「従っている」と回答。一方で「確認はするが従っていない」「確認したことはない」の合計が5割近く、「書かれていることを知らなかった」も2割いた。効果が期待できると思う利用法については、トクホの有効試験の条件に比較的近い「同じ製品を数週間、毎日摂取」が3割を超えたが、実際の摂取で「同じ製品を数週間、毎日摂取」と回答したのは2割に満たなかった。
また、広告宣伝では、「脂肪の吸収を抑える」との言い切り型の表示が「脂肪の吸収を抑えるのを助ける」との表示に比べ高い効果が得られることを示していると思うかとの問いに1割強が「そう思う」と回答。「なんとなくそう思う」を合せると6割を超え、過大に捉える傾向が見られた。ただ、「脂肪の吸収を抑える」という言葉から期待できる効果(複数回答)を訊いたところ、「食べた食事に含まれる脂肪が体に吸収されるのを少しは抑える」(33%)が最も多く、「体重が減る(増えない)」「食事から摂取するはずのカロリーがかなり抑えられる」「食べた食事に含まれる脂肪が体にほとんど吸収されない」など、実際にはない効果を挙げたのは、いずれも1割前後だった。