スイッチ化加速に重点 新制度睨む 日本OTC協(2016.2.11)
セルフメディケーション推進を目的にしたスイッチOTC薬の所得控除制度創設が2016年度税制改正大綱に盛り込まれたのを受け、上部団体の日本製薬団体連合会、日本一般用医薬品連合会とともに制度創設を目指してきた日本OTC医薬品協会(杉本雅史会長)は1月27日、医療用医薬品のスイッチ化の加速・拡充などを盛り込んだ16年度重点活動項目を発表した。
新税制は17年1月に施行予定。同協会ではスイッチOTC薬候補としてこれまでに計129成分を選定、公表している。ただ、「なかなかスイッチ化は進んでいない」(杉本会長)のが現状だ。生活者の新税制の活用促進も睨み、QOL向上や生活習慣病などに関連した医薬品のスイッチOTC化を関係官庁に強く働きかけていく。
重点活動項目にはこのほか、「ビタミン含有保健剤(医薬部外品)の製造販売承認基準の見直し」も盛り込んだ。ビタミン含有保健剤はメーカーごとに配合成分を工夫するなどしている一方で、「一律的な効能・効果しか謳えない」(同)という課題がある。これを見直し、「生活者目線に合わせた」分かりやすい効果効能表現を実現したい考え。来年3月までの基準改訂を目指す。
また、「インバウンド対策」も掲げた。訪日観光客が、効能効果、用法・用量などOTC製品の適正使用に必要な情報を適切に得られるよう、英語や中国語など外国語音声情報の提供体制の整備などを検討する。