健康産業界の専門紙・健康産業流通新聞

　アスタキサンチン配合の健康食品や飲料、化粧品など各種アイテムを販売してきた㈱富士フイルムが、それらブランド「アスタリフト」の事業領域を拡大させる戦略を打ち出した。

　キリンビバレッジ㈱と共同開発した美容飲料「アスタリフト ウォーター」を4月に市場投入するが、「アスタリフト」のブランド名を貸与したのは今回が初。富士では予防・診断・治療分野をカバーするメディカル・ライフサイエンス事業の拡大を戦略として掲げており、「アスタリフト」ブランドを活用した今回の共同開発もその一端とされる。アスタキサンチンを原料供給してきた武田紙器から、昨年に事業を譲受けしたことなども事業基盤が確保されたことでの判断と見られる。

　今回キリンが発売した飲料では、富士のアスタキチンサンとコラーゲンの独自原料を配合した。さらにキリンが持つ〝飲料化技術〟で飲みやすさも追求した。

　キリンは2007年にアスタキサンチンを配合した飲料を手掛けた経緯があり（同年12月に終売）、今回の同素材配合の上市は再起を図る向きも強い。積極的なプロモーションも展開する予定で、「アスタリフト」ブランドを活用したコラボ戦略がどう活かされるのか注目が集まる。