フレイル予防 期待感伝える 「アスタリール」シンポ(2016.2.25)
天然アスタキサンチンを製造販売する富士化学工業のグループ会社アスタリールが主催するシンポジウムが13日、都内で開かれ、同社製天然アスタキサンチン(アスタリール)の機能性をめぐる研究成果の報告、パネルディスカッションなどが行われた。国内外の大学・研究機関、医療関係者をはじめ食品・化粧品メーカーなど企業関係者ほか一般消費者など約800名が参加した。
吉川敏一・京都府立医科大学学長を実行委員長に据え、「天然アスタキサンチンで先端医療に挑む」をテーマに開催。吉川氏は「天然アスタキサンチンはフレイルの状態で使用すべき機能性食品素材であり、医療コスト問題を解決する先端医療の鍵と言える」との挨拶を寄せた。フレイルとは「筋力や心身の活力が低下した状態」と説明される最近出てきた言葉。高齢者のQOL向上と介護費用の減少に関わる。
パネルディスカッションは「糖尿病、筋肉及び腸と脳との相関」がテーマ。末梢神経と中枢組織にも見られるインスリン抵抗性を切り口に、太田嗣人・金沢大学準教授が「糖尿病と脳」、征矢英昭・筑波大学体育系教授が「筋肉と脳」、内藤雄二・京都府立医科大学大学院准教授が「消化器と脳」の相関についてそれぞれ解説し、天然アスタキサンチンの摂取が「フレイル」の予防につながる可能性に触れた。アスタキサンチンは、肥満に伴う糖尿病をはじめ「筋肉、腸、脳のすべてにおいて作用が確認」(シンポジウム要旨集より)されていると言う。
このシンポジウムは、2013年以来3年振り3回目の開催。14年には一般消費者を対象にしたフォーラムを催していた。