炭酸カルシウム、使用基準削除へ 厚労省が検討、食安委に評価を依頼(2016.3.10)


 厚生労働省は栄養強化剤や製造用材として用いられる食品添加物の「炭酸カルシウム」の規格基準改正に向けた検討を開始した。食品安全委員会に健康影響評価を依頼、同委の評価結果を受けて薬事・食品衛生審議会で審議し決める。

 現行の規格基準は、食品製造や加工上必要不可欠な場合と、栄養目的で使用する場合以外を禁じているほか、使用量はチューインガムが10%以下、その他の食品は1.0%以下に制限されている。ただし、特別用途表示の許可・承認を受けた場合はこの限りでない。

 今回の改正検討はこの規格基準を削除するというもの。米国ではGRAS(一般に安全と認められる物質)として、GMP(適正製造規範)の下で必要量の使用が認められており、欧州でも一部の食品を除き、必要量を食品に使用することが認められている。

 食安委の健康影響評価は、昨年10月に新設された栄養成分関連添加物ワーキンググループで行われる。同WGはビタミンやミネラルなどの栄養成分の添加物の評価を扱う。

Clip to Evernote

ページトップ