機能性表示食 トクホと混同指摘 くすりの適正使用協議会調査(2016.3.14)


 機能性表示食品制度の施行から約1年が経過し「医薬品と似た機能を掲げた食品・サプリメントが増えている」などとして、武田薬品工業など製薬企業23社が加盟する「くすりの適正使用協議会」が、機能性表示食品などを含めた健康食品と医薬品に関する消費者意識調査を実施、9日、結果を公表した。機能性表示食品の使用経験があると答えた300名に対し、使用した商品名などを尋ねたところ、飲料に関してはおよそ5割が、特定保健用食品を機能性表示食品と混同していたという。

 調査は20歳以上男女600名に対して今年2月にインターネットで実施。約3500名を対象にした事前のスクリーニング調査では、うち24%が「1年以内に機能性表示食品の使用経験がある」と答えていた。本調査対象の600名は各年代100名ずつで構成されており、機能性表示食品を1年以内に使用したと回答した50名、使用経験がないと回答した50名がそれぞれ含まれるとしている。

 発表によると、飲料形状の機能性表示食品を1年以内に使用したと回答した一方で、トクホを機能性表示食品と混同していた割合は48%、その他との混同は11%、また商品名を思い出せなかった人は23%にのぼり、実際に機能性表示食品を使用していた人は2割にも満たなかったという。

 また、「同じ効能や機能をうたう健康食品と医薬品なら、効き目は同じである」という設問に対し、58%が「間違いだと思う」と回答した一方、「正しいと思う」が8%、「分からない」が36%だった。この結果について適正使用協議会は、分からないも含めて4割強が「正しく理解していない」などと指摘している。


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