牛成乳タンパク、医科向けで好調 アオテアロア(2016.3.10)
㈱アオテアロア(東京都中央区)が昨秋上市した牛成乳由来のタンパク質「エンテラルプラス」と「プロテック」の引合いが増している。エンテラルプラスは、国内大手食品メーカーが試作品を作成し、早ければ4月には採用商品が発売される予定。プロテックは、OEM供給したサプリメントがドクタールートで売れ行き好調だという。
エンテラルプラスはIgGを中心にs‐IgA、IgMの3種類の免疫グロブリンを含む。プロテックはs‐IgAをはじめ、シアル酸などの美肌成分とラクトフェリンを含有する。
両素材に共通するs‐IgAは分泌型免疫グロブリンで、耐酸性が強く、胃酸の影響を受けずに腸まで届き、腸内の抗原や病原性細菌が腸管上皮に付着するのを防ぐ作用がある。その一方で、体に有用な菌については、腸管粘膜を通して体内に取り入れる働きを持つ。また、これら機能により腸内環境を改善することで、抗肥満や美肌、免疫調節による抗アレルギーにも作用することが示されている。
同社ではこれら作用と、最近注目度の高い腸内フローラ改善作用を中心に提案。国内だけでなく海外の注目度も徐々に高まり、東南アジア向けに製造した自社製品の売上が伸びてきている。
同社ではニュージーランドの国立大学と7年に及ぶ共同研究で、牛成乳中のs‐IgAが、安定的に含有する素材の製造技術を確立。これにより、エンテラルプラスとプロテックを開発した。