資生堂の“肌トクホ”が許可 「素肌ウォーター」(2016.4.7)
【Zoom UP】 ㈱資生堂は1日、20年以上におよぶ特定保健用食品の歴史上初となる「肌トクホ」の許可を消費者庁より正式に受けた。消費者委員会が昨年末、トクホと認めて差支えない旨を答申していた。
許可を受けたのは、「肌が乾燥しがちな方に適す」旨を保健の用途とする清涼飲料水「素肌ウォーター」。植物セラミドとも呼ばれ、保湿作用で知られるグルコシルセラミドを関与成分とする。
画期的なトクホ許可といえるが、申請は2011年11月。トクホで初のヘルスクレーム、関与成分だったことを差し引いても、消費者委員会らは審議に時間を掛け過ぎた。この間に、機能性表示食品制度が生まれ、「肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する」機能を訴求する食品の販売も始まった。
肌乾燥に対する機能性を訴求する食品に稀少価値があるとは言えなくなってしまった中で、資生堂は肌トクホをどう展開していくのか。発売日や販売計画などについて同社は1日現在、「すべて現在検討中」だと取材に答えるにとどめている。
肌の乾燥が気になるのはやはり冬。それに合わせて販売を始める可能性も考えられるが、同社は冬を迎える前の9月下旬、「肌の乾燥が気になる方」向けの機能性表示食品を発売する可能性がある。
5日にあった届出情報更新で分かった。機能性関与成分は蒟蒻(こんにゃく)由来グルコシルセラミドで肌トクホと同じだが、こちらはタブレット型サプリメント。肌トクホの行方やいかに。