15年度のトクホ市場6391億円 日健栄協調べ(2016.4.7)
日本健康・栄養食品協会によると、2015年度の特定保健用食品(トクホ)市場規模は6391.3億円で、消費増税の影響で落ち込んだ前年度に比べ4.2%(256.2億円)増加し、過去最高だった07年度の6798.2億円以来の規模となった。昨年4月にスタートした機能性表示食品がトクホ市場にどう影響するか注目されたが、初年度とあって機能性表示食品のアイテム数はまだ少なく、影響は限られたといえる。
調査は15年末現在でトクホ許可を得た全197社(1210品)にアンケート調査を実施したもので、うち189社(1200品、回収率95.9%)から回答を得た。
保健用途別市場規模は「整腸」が同8.3%増の3416.6億円。このうち乳酸菌は同9.7%増の3153.5億円だった。ただ、「整腸」は14年度に前年度比2割近く減少しており、市場規模は13年度の3796.0億円に及ばない。メタボリックシンドローム関係では、「コレステロール」が同8.3%増の226.2億円、「血糖値」が同18.2%増の181.9億円と伸びたが、「血圧」は同11.7%減の205.2億円、「中性脂肪・体脂肪」は同1.2%減の1907.9億円だった。特に「中性脂肪・体脂肪」は新商品効果などで13、14年度とも3割前後伸びた一方、15年は目新しい商品がなかったことで伸び悩んだ格好。ただし、メタボ関係分野は引き続き拡大が期待されることは変わらないと見られる。
販路別では乳酸菌などが強い戸配が同25.9%増の1567億円、コンビニも同5.4%増の1037億円だった。一方、ドラッグストアは同1.4%減の441億円。14年度に3割強落ち込んだが、15年度も横ばいで回復が見られない。規模は小さいが伸びている通信販売も同0.4%増の242億円と横ばい。なお、最も市場規模が大きいスーパーは同4.8%減の2435億円だった。
15年1~12月のトクホ許可数は80品。用途別では「血糖値」の21品が最も多く、「整腸」、「歯関連」の14品、「中性脂肪・体脂肪」の12品が続いた。申請区分別は通常トクホが19品、再許可等、規格基準型がともに25品だった。