γ‐アミノ酪酸 オリザ油化が届出支援へ(2016.4.7)
γ‐アミノ酪酸(GABA)の摂取に伴う精神ストレス軽減作用、リラックス作用を検証する研究レビューを、米胚芽由来GABAを製造販売するオリザ油化㈱が終えたことが分かった。食品用GABA原料のパイオニア企業が、機能性表示食品の届出支援に乗り出す。レビューの結果、「リラックス作用」の文言を盛り込んだ機能性表示が可能だとしている。
同社によれば、今回の研究レビューの結果から表示が可能だと考えられる機能性は「デスクワークに伴う短時間の精神ストレスの軽減およびリラックス作用があることが報告されています」。機能性関与成分名は「GABA」とする方向だ。
実施した研究レビューでは、最終的に8報の査読付き臨床試験論文に絞り込んだ。これら文献の内容を精査した上で精神ストレスの指標となる各アウトカムを定性的に統合。その結果、脳波(アルファ波)量、主観的疲労感スコア、唾液中コルチゾール量など各アウトカムで有効性が認められたとしている。
レビュー結果から考えられる機能性表示が可能な1日当たり推奨摂取目安量は、GABAとして28~100㍉㌘。レビューの結果、1日当たり100㍉㌘の摂取では、脳波(アルファ波)のシグナル強度に対する有効性も認められたという。同社はGABA含量を90%以上で規格化した原料もラインナップしている。
同社は1996年に「オリザギャバ」(登録商標)の製造販売を開始し、20年間にわたり食品メーカーに供給。94年には、農林水産省中国農業試験場(現・近畿中国四国農業研究センター)と連携し、GABA富化米胚芽の製造技術の開発を成功させ、産官共同特許を取得していた。