産業協議会の活動を支援 健康と食品懇話会が総会(2016.4.21)
健康と食品懇話会(原孝博会長・協和発酵バイオ㈱)は14日、平成28年度定時総会を開き、今年度事業計画や予算、役員選出に関する議案をいずれも承認した。
28年度事業計画は①健康食品産業協議会活動の支援②ワーキンググループ活動の充実③継続的事業計画の実施――の3点を計画する。①は同協議会が中心となって活動している機能性表示食品制度の課題検討への参画や支援がメインになる。具体的には、②のワーキンググループの活動を通じて、制度の課題である機能性表示食品の広告表示や関与成分の問題、安全性やGMP、機能性評価などについて、同協議会の活動への参画や支援を行う。
②では①の機能性表示食品関係以外にも、健康食品GMP(適正製造規範)や原材料の安全性認証などの品質確保のあり方に関する研究や消費者意向調査の実施などを行う。また、研究者、行政、消費者団体代表などを招いたパネルディスカッションやホームページコンテンツの検討といった広報活動なども実施する。
今年度役員は原孝博会長(協和発酵バイオ㈱)、城田昌之副会長(アサヒフードアンドヘルスケア㈱)、谷口茂副会長(㈱明治)がいずれも留任。一方、新任役員(会社)に㈱トウ・キユーピー、千葉製粉㈱、富士フイルム㈱、森永製菓㈱を選出した。
機能性制度1年 「うまくいっている」
原孝博会長は14日の総会後に開いた会見で、制度創設から1年が経った機能性表示食品制度について、個人的意見としたうえで、「玉石混交の健康食品の中で、事業者が安全性と有効性を担保し、消費者庁のウェブサイトで情報公開もされ、非常に透明性もある。事業者によっては機能性表示で売上げが出てきたところも幾つかあり、非常にうまくいっているのではないかと思う」との見解を示した。また、この1年で消費者庁の届出受理件数が280件余りだったことについては「なんともいえない」としつつ、「多いのが好ましい」と語り、件数は少ないとの認識を示した。
一方、制度の課題につては「制度拡充、事業者にとってもっと使いやすい制度という点では、消費者庁の検討会で話題になっている、現在は対象外のビタミン、ミネラル、糖類をきっちり制度に取り込んでいきたい。また機能性関与成分が不明確なものも取り込んでいくというのが最優先」と語った。
【写真=原孝博会長(左写真)、(中央写真と右写真)総会後の懇親会に出席した関係省庁の来賓、左から森田剛史・厚労省新開発食品保健対策室長、添野覚・農水省食品製造課長補佐、赤崎暢彦・消費者庁食品表示企画課長(4月14日、東京・港区)】