機能性表示食 届出情報を評価 ASCON 評価基準に大半「適合」(2016.5.9)


 届出情報に基づく機能性表示食品の評価を進めていた「消費者市民社会をつくる会(ASCON)」が、届出番号A1~80の79商品(1商品は届出自主撤回)について評価結果を公表した。71商品についてはASCONが独自に設定した評価基準に「適合した」としている。届け出られた機能性表示食品の評価は別の消費者団体なども実施し厳しい評価を下しているが、それらとは大きく異なる結果になった。

 1日にホームページで公表した。ASCONは前消費者庁長官の阿南久氏が理事長を務める市民団体。昨年10月に識者らで構成する「ASCON科学者委員会」を設置し、評価を進めていた。届出番号A81以降の商品についても評価結果を順次公表していく見通し。

 ASCONによると、評価基準は、届出書類が消費者庁の届出ガイドラインに沿ったものであるか、機能性表示の根拠とする文献数がどの程度あるかが中心。個々の論文の内容は、著しく重大な問題がある場合を除き評価していない。また、制度主旨を踏まえ「企業の見解を尊重」する評価を行ったといい、ASCONの指摘に対する届出者からの回答も今回公表した。

 一方で、79商品中6商品については、特に表示の科学的根拠に関してASCONの判断基準と届出者の考えが一致しなかったため「見解不一致」と評価。不一致点としては「成人年齢を18歳とするか20歳とするか」「BMI30以上の者でも医師の判断で被験者に加えることができるか」などがあるといい、「一部の企業はガイドラインに関して多数の企業の解釈と異なった解釈をしている」などと指摘している。

 また、2商品については現在も評価を継続しているという。

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