機能性表示食 自主基準まとまる 産業協議会と通販協が共同作成(2016.5.23)


 健康食品産業協議会と日本通信販売協会は、先月25日までに機能性表示食品に関する「適正広告自主基準」の第1版を完成させた。今月24日から協議会のホームページで閲覧できるようにする。機能性表示食品の広告を作成する際の「基本的な考え方」を業界自主基準として示したもので、最終的には2団体が共同して取りまとめた。

 機能性表示食品の広告制作についてはガイドラインが存在しないため、協議会らが自主的に検討、作成を進めていた。機能性表示食品の広告に関する業界自主基準は、日本広告審査機構(JARO)からも出来るだけ早い完成が要望されていた。今後は業界が自主基準をどのように運用していくかが問われる。

 協議会らが今回取りまとめた広告自主基準は、日本健康・栄養食品協会が作成、運用している「『特定保健用食品』適正広告自主基準」を土台とし、機能性表示食品独自の要素を盛り込んだもの。また、今年4月1日に一部改定された「不実証広告規制に関する指針」や消費者庁発出の「トクホに関する質疑応答集」の要素も加味した。

 一方、機能性表示食品の広告取締りは「個別文言」の是非ではなく「広告全体」が誤認を与える内容かどうかが問われることを理由に、具体論はあまり盛り込まなかった。また、協議会では今回の広告自主基準について「事業者の広告制作に際し、何らかの強制力を持つものではなく、あくまで各社が自主的主体的に活用する性格のもの」だとしている。

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