合田氏提案のクラス分け軸に議論 関与成分不明確な食品(2016.5.26)
消費者庁は26日、機能性関与成分の取扱い等に関する検討会を開き、関与成分が不明確な食品の取扱いについて議論した。この課題について本格的に議論するのは今回が初めてで、以降の検討会は、もうひとつの課題である栄養成分の取扱いと交互に検討を進め、今秋を目処に報告書を取りまとめる。
この日は機能性関与成分との関係について議論。これについては2月の会合で合田委員から、品質管理の指標成分と機能性との関連性の強弱で3つにクラス分けする案を提示、これを中心に議論が進められた。特に、成分が不明確な場合、第三者が製品をチェックするためには、成分分析が欠かせないことから、分析法の開示を進めるほか、安全性や品質確保のため、GMP(適正製造規範)などによる製造工程管理の徹底が必要との意見があった。
健康食品産業協議会の関口委員からは、品質管理のための指標成分に機能性と関連性がほとんどない、あるいは関連性がないという、合田案のクラスⅢに相当するエキス等の対応として、定量分析だけでなく基原の保障や化合物群としての特徴を捉えた何らかの指標、例えば合理的なバイオアッセイなどを組合わせた定量・定性分析が必要になるとの考えが示された。
合田委員はバイオアッセイの組合わせに賛同する一方、「最終的にはヒトの効果とパラレルでなければならない」と語り、さらなる条件追加を求めた。
一方で、現行制度の不備、特に機能性表示食品の販売後の事後検証体制が十分でないとする委員もあり、こうした制度上の不備な点を改善したうえで、この議論をすべきとの意見もあった。
次回は6月30日に開催する。