高齢化率26.7%、過去最高 高齢社会白書(2016.5.26)
政府は2016年版高齢社会白書を閣議決定した。我が国の総人口は15年10月1日現在で1億2711万人、うち65歳以上の高齢者人口は3392万人で、高齢化率は26.7%と過去最高を更新した。
高齢者の健康については、13年の有訴者率(病気やけが等で自覚症状のある者)は人口1000人当たり466.1と、半数近くが何らかの自覚症状を訴えているが、日常生活に影響のある者の率(健康上の問題で、日常生活動作等に影響のある者〈入院者を除く〉)は同258.2と、全体の4分の1だった。
一方、12年に462万人だった65歳以上の認知症患者数は、厚生労働省の研究班の推計で25年には約700万人と、5人に1人になることが見込まれるとした。
今回の白書では日、米国、ドイツ、スウェーデンの4カ国を対象に「高齢者の生活と意識に関する国際比較調査」結果を掲載した。近所の人と「病気の時に助け合う」割合は、ドイツ31.9%、米国27.0%、スウェーデン16.9%に対し、日本は5.9%にとどまった。家族以外で相談し合ったり、世話をし合ったりする親しい友人が「いずれもいない」割合は日本が25.9%で最も高く、白書では、高齢者が地域社会から孤立しないよう、社会活動の参加を促す取組や支援が今後より求められるとした。