富士宮市に最先端工場 来年10月稼動へ 三生医薬(2016.6.9)
健康食品受託の三生医薬㈱(静岡県富士市)は7日、静岡県富士宮市南陵の富士山南陵工業団地内に新工場を建設する計画を発表した。昨今の国内需要の拡大、市場からの製剤イノベーションのニーズ、進化し続ける顧客の品質・納期改善への期待に応える。既に約1万坪の用地を取得、今年度中に着工し、2017年10月に稼動する予定。
新工場は、キャパシティの拡大、生産性の改善、品質レベルのさらなる向上、労働負荷の最小化、などを達成する最新機器と管理システムを備えた最先端製剤工場になる。生産品目はカプセル剤で、世界中でニーズが伸びる植物性カプセルの生産設備も新たに設置する計画。海外事業を推し進めるため、cGMP、ハラル対応も視野に入れた設備を整える。
加えて、南陵工業団地のコンセプトである「自然との調和」を踏まえ、十分な緑地と豊かな水源の確保、環境や働く人に配慮した設備導入を通じて、「人と環境に優しい次世代グリーンファクトリー」を目指すという。
同社としては6番目の工場になり、13年1月に稼動した厚原工場(富士市厚原)を、敷地面積、建物面積とも上回る最大工場になる。
同社は93年創業、健康食品・医薬品の受託製造としてトップクラスの品質・技術を武器に急成長を遂げた。14年には世界3大投資ファンドのひとつカーライルグループの傘下に入り、経営管理体制の強化、生産設備の増強、人事制度の刷新などの改革を実施。15年にはナンバー1の受託パートナー企業を目指すなどを掲げた三生ビジョン2020や中期計画を策定した。
(写真=富士山の麓に建設される新工場の完成予想図。建物面積は約3000坪)