ドーピング禁止物質 本検査で含有が確定(2016.6.9)
自転車競技の日本代表選手も摂取していた「古式梅肉エキス」から、世界反ドーピング機構の指定禁止物質である通称「ボルジオン」が検出された問題で、製造販売元の㈱梅丹本舗(大阪府摂津市)は6日、本検査の結果を公表し、推定で1㌘当たり10~20ナノ㌘の含有が確認されたとした。4月にスクリーニング検査の結果を公表していた。同物質をドーピング目的で使用する場合は、1日当たり1000~200㍉㌘を投与するとされる。
また、同社を公式スポンサーとし、選手に商品提供していた日本自転車競技連盟は同日、これまでにナショナルチーム所属選手が受けたドーピング検査について「違反物質の検出は一切ない」との声明を出した。スポンサー契約は継続するものとみられる。
梅丹本舗は今後、同物質が検出された「古式梅肉エキス」など2商品についてアスリート向けの供給を中止する。一方、一般向けには販売を継続し、「ドーピング検査を受ける可能性のある方は、お召し上がりにならないでください」と注意喚起表示を行うという。
また、同品について世界反ドーピング機構指定禁止物質を含まない商品の開発に着手するとしている。しかし、梅肉エキスにボルジオンが含有していた背景については今回の発表でも示されていない。同社では「ボルジオン含有のメカニズムは不明」だと取材に答えている。