プラズマローゲン オキアミ脂質で増加(2016.6.23)
㈱ADEKA(東京都荒川区)は近年、脳機能改善作用で注目されるプラズマローゲンについて北海道大学大学院の原博教授らと共同研究を進めており、その研究成果を「第70回日本栄養・食糧学会大会」で発表した。試験は、プラズマローゲンの生合成前駆体であるアルキル型リン脂質を、南極オキアミ由来のクリルオイルから調整し、同リン脂質がプラズマローゲンに代謝変換される過程をラット対象の試験で解析した。
プラズマローゲンはグリセロリン脂質の1種で、特にアルツハイマー症患者では血清中のその量が減少すると報告されている。一方、アルキル型リン脂質は、体内酵素によりプラズマローゲンに変換されることが分かっている。
試験では、アルキル型リン脂質を大豆油に添加してラットに投与した結果、魚油に添加してラットに投与した群に比べて、体内で4倍以上同リン脂質の放出量が多かった。また、別の試験では同リン脂質に魚油を添加した群は、含有するEPA・DHA量依存的に、血液中のプラズマローゲン濃度の上昇が抑制されたことを確認した。
今回の結果から同社らは、アルキル型リン脂質は生体のプラズマローゲン量を増やす可能性のある素材だが、同時に摂取する油脂の種類に影響されることが示されたとしている。
プラズマローゲンは哺乳類の脳神経細胞や心筋などに特に多く存在する。最近ではホヤや鶏胸肉、ホタテから抽出した素材が流通している。