北海道バイオ産業、15年度売上600億円超え(2016.6.23)
北海道経済産業局が6日に発表した「北海道バイオレポート2016」によると、2015(平成27)年度の道内バイオ産業の売上高(見込み)は前年度比6.1%増の631億円と、調査開始以来16年連続で増加するとともに、初めて600億円台に到達する。また、81%の企業が黒字となるほか、従業員数も3年連続で伸びるなど、地域経済を支える産業に成長している。
調査は道内に本社や事業所を置くバイオ企業161社を対象に、今年2~3月にかけてアンケートとヒアリングで行った。有効回答数は128社で回答率は80%だった。
分野別売上高見込みは「機能性食品・化粧品」(73社)が同6.5%増の272億円、「医療・医薬」(18社)が同10.4%増の125億円、「研究支援」(14社)が同2.9%増の142億円、「アグリバイオ」(11社)が同4.2%増の84億円と、全分野で増加が見込まれる。
経営状況は79社が「黒字継続」、16社が「赤字から黒字へ転換」となり、黒字比率は80.5%と、前年度より3.7ポイント伸びる。分野別では「機能性食品・化粧品」が55社、「医療・医薬」が12社、「研究支援」が11社、「アグリバイオ」が8社など。
研究開発投資は前年度比28.1%増の31.3億円。うち56.9%(17.8億円)が「医療・医薬」、31.3%(9.8億円)が「機能性食品・化粧品」と、2分野で9割弱を占める。一方で設備投資額は同17.2%減の18.6億円となる。
海外展開は40.0%(48社)が行っており、内容(複数回答)は「製品・サービスの輸出」が40社、「生産委託」「現地法人の設立」がともに6社あった。
役員を除く従業員数は2214人で前年度から5.6%増加した。うち研究開発の従業員数は625人で同2.1%増加した。