「自主規制徹底求める」 通販協・阿部新会長(2016.7.7)
日本通信販売協会(JADMA)の第13代会長に阿部義文オルビス㈱代表取締役社長が正式に就任した。6月24日に定時総会を開催し、会長候補に内定していた阿部氏を承認した。
阿部新会長は総会後に記者会見を行い、今後の活動方針について述べ、業界の信頼性向上を図るための自主規制の徹底、通販事業の振興と業界の地位向上を目指すための様々なプレーヤーの協会参加促進、消費者や事業者に対して協会の認知度を高めることの3つを挙げた。
自主規制の徹底については「JADMAに加入している会社は通販(企業)として信頼がおけることを担保していくために、自主規制を徹底してもらいたい」と述べ、特定商取引法の遵守を呼びかけるとともに、景品表示法など関連法規の周知徹底を行うとした。特商法の遵守については消費者委員会(特商法専門調査会)の答申に基づき、電話勧誘に関する自主規制、高齢者対応にも取り組む。
様々なプレーヤーの参加促進については「(通販は)6兆円の市場規模となり、消費者から見て『日常的なチャネル』に位置づけられていると思う。しかし、店販など従来のチャネルとは違うという見られ方をしているところも一部あるのではないか」との認識を示したうえで、「様々なプレーヤーに参加いただくことで協会の力をより大きくしていくと同時に、通販業界全体の振興と地位向上を図りたい」と述べた。
阿部新会長は質疑で英国のEU(欧州連合)離脱について問われ、「景気の状況としては停滞もしくは低下せざるを得ないと見ているが、通販は一つのチャネルとしてまだまだ成長の途上にある。景気の波の影響は受けるだろうが、長い目でみれば着実に成長していく。その中ではより一層の信頼を勝ち取ることが第一」だと応じた。
【写真=阿部義文新会長(6月24日、東京・千代田区)】