原材料GMP「重要になる」 JIHFS池田理事長(2016.7.7)

05JIHFS池田氏

 日本健康食品規格協会(JIHFS)の池田秀子理事長は、6月27日に開いた第7回定期総会記念講演会で挨拶に立ち、原材料GMPの重要性を訴えた。機能性表示食品のみならずいわゆる健康食品についても、「最低限の」品質確保のために、原材料GMPと最終製品GMPの両方による品質管理が求められると述べた。

 池田理事長は機能性表示食品の届出について機能性関与成分の研究レビューによるものが全体の9割近くにも達していることを引き合いに出し、「この制度ではいかに原材料が重要になっているかが分かる」と指摘。一方、中堅でも1000~2000品目を超える原料を取り扱う最終商品受託メーカーが、その全てについて同一性確認などの品質確認をロット毎に行うことは極めて困難だと指摘をしたうえで、原材料についてもGMPを導入する必要があるとした。

 海外でも原材料GMPの必要性が改めて認識されつつあるという。昨年、原材料の品質について司法当局から指摘された米国のダイエタリーサプリメント業界では現在、「やはり原材料GMPをやるべきだ」との機運が高まっているといい、「原材料GMPと最終製品をつくるGMPの両方で、最終商品の品質を確保するという考え方」が米国では強まりつつあると述べた。

 また池田理事長は、日本でも流通量が多い輸入原材料のGMPがとりわけ求められると強調。海外からの輸送時に品質変化が起こる可能性も無視できないため、「国内でつくるものとはチェックすべき項目も違う」と指摘した。

【写真=池田秀子JIHFS理事長(6月27日、東京・千代田区)】

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