生活者の悩みに応える棚提案 大木が提案商談会(2016.7.21)
大木ヘルスケアホールディングス㈱は12日と13日の両日、秋冬用カテゴリー提案商談会を都内で開催し、ドラッグストア(DgS)での健康食品の棚割りについて、“次世代型ヘルスフードカテゴリー”と銘打ち、部位・症状・ライフスタイル別のカテゴリーに分け、エビデンスなどに基づき各商品を括る提案を行った。13日にあった松井秀夫社長らの会見と、提案商談会の模様をレポートする。
ブレイン、アイケア、リラックス…
次世代型ヘルスフードカテゴリーに関する提案では、棚上段に配置する機能性表示食品をメイン商材とし、その直下に関連健康食品などを並べる形を示した。提案したカテゴリーは、ブレイン▽アイケア▽スキンケア▽フローラフード▽リラックスサポートフード▽エナジーフード▽ライフスタイルサポート▽ヘルシーオイル──など計22分類。こうした生活者の「悩みを解決する棚割り」を行うことで、来店した消費者が商品を選択しやすくする工夫のあり方を提示した。
提案商談会の総合テーマは「新しい売上をつくる! 新しいお客様をつくる!」。松井社長は会見で、「人口減少に伴いコモディティのニーズは確実に減る。その中でDgSはこれからどうしていくべきか。新しい売上、お客様をつくるというのは、どのDgSにも必要なテーマ」だと述べ、従来のままでは立ち行かなくなると危機感を示した。
そのうえで、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなど他の流通業態でも、社会の高齢化に伴うニーズの変化に直面としていると指摘し、「健康というテーマをどう扱うか(はどの業態でも課題)」と述べ、それに応えるために同社はいま、単なる卸ではなく「ヘルスケア卸」として取り組んでいると話した。
その中で機能性表示食品や健康食品といったヘルスフードについては、「生活者との接点を濃くしていく必要がある。だらだらと並べていても意味がない。(生活者に分かりやすいようカテゴリー別に)整理し、新たな売上をつくっていく必要がある」と語った。
提案商談会では、同社が薦める機能性表示食品をカテゴリー別に提案。また、昨年に引き続き、健康食品については「オールタナティブ(Alternative)FOOD」の概念を提案し、「今一度、(棚に並べる)商品を見直し、店頭で活躍させましょう」と訴えた。
オールタナティブFOODについて同社は、トクホや機能性表示食品ではまだないものの、「複数の素材・成分、または素材全体として様々な機能性を持つサプリメント」と説明。具体的には、カキ肉エキス、マカ、ナットウキナーゼ、オタネニンジン、ローヤルゼリーをはじめ、免疫賦活素材、抗酸化素材などを挙げている。
なお、会見で松井秀正副社長はインバウンド消費について、「高級品に関しては一巡し頭打ちだが、訪日外国人は増えており、生活用品に近い商品群は安定的に伸びる余地はある」と述べ、「アジアの売上を安定的にとっていく」方策を今後も投じていく考えを示した。