植物発酵エキス、青汁など堅調 受託アンケート中間集計(2016.8.1)
健康産業流通新聞社は健康食品・飲料を中心に受託製造する事業者に半期ごとの生産状況、今後の見通しなどについてアンケートし、市場の方向性を探る企画を進めているが、今年上半期の状況は昨年同様にインバウンドの恩恵を受けた植物発酵エキスや青汁などの素材が堅調に伸びたことが分かった。ただ一方で「(インバウンドが影響した)一時期の勢いは無い」との意見も出ており、その特需に頼らない国内の需要喚起と新たな新素材の登場が下半期の動向に求められる傾向が伺えた。
アンケートは中間集計ではあるが、今年上半期に生産の多かった素材として複数挙がっているのが、植物発酵エキスと青汁(大麦若葉、桑葉など)の2素材。そのほか、コラーゲンやエラスチンなど美容素材が続いており、ここ数年の生産傾向とほぼ変わらない状況となった。
下半期に期待する素材への質問では回答が分かれ、突出した素材は挙がっていない。素材名での回答ではないが、〝機能性表示食品対応素材〟として複数社から挙がっており、それら対応素材の販売動向が注目されている。
機能性表示食品が健食市場に与えている影響についての質問では、「(影響が出るほどの)そこまでの実感はない」「単素材中心なので大手に有利と思われる」など、いまだ市場の活性化には至っていないとの認識があるようだ。その一方で、メディアへの露出を増やし、その認知を高めることで売上に結び付くとする事業者の意見もあり、取扱い企業の販促活動が市場の底上げのカギとなりそうだ。
(詳細は健康産業流通新聞・8月11日号に掲載)