HACCP制度化へ9月にも案 厚労省蟹江氏語る(2016.8.11)
厚生労働省生活衛生・食品安全部監視安全課HACCP企画推進室の蟹江誠室長は1日、日本食品衛生協会主催の「第41回食品衛生懇話会」に登壇、「食品安全行政の現状と最近の諸問題について」をテーマに講演し、このなかで、現在同省が検討会を設置して議論しているHACCP制度化について触れた。
蟹江室長は、検討会は12月に最終取りまとめを行う予定だが、「(とりまとめの)案は9月の検討会で議論できるよう進める」と、9月には取りまとめに向けた議論が本格化するとの見通しを語った。
また、検討会で議論している制度化の方向性としては「基本は(国際標準化された)コーデックスHACCPだが、中小零細企業は難しい部分もある」と、HACCP対応が難しい企業への配慮も見せ、欧米で実施している弾力的な運用を念頭に検討が進むとの見通しを示した。
一方で、検討会で取りまとめが行われても、「具体的に食品衛生法上どう位置づけて制度化するかの作業は我々でしなければならない。検討会で取りまとまったらすぐ動くわけではない。いろいろなご意見を聞きながら対応していくことになると思う」と、法制化に向け、さらに関係者などと協議して進めていく意向を示した。