機能性表示食品 届出総数が400品目に 更新増えるも新規成分少なく(2016.8.25)


 昨年4月に制度施行された機能性表示食品の届出総数が24日までに400品目を超え、405品目(届出撤回分含む)となった。

 今年度に入ってからは明らかに停滞していた届出情報更新も、7月以降は頻度が顕著に増しており、今年度の届出総数は95品目と100品目が目前。このペースで更新が進めば前年度の届出総数310品目を超える可能性もある。

 今年度に入ってからの届出情報更新回数および追加品目数は、4月がゼロ、5月が2回4品目と届出受理は実質的に止まっていた。しかし、6月に入り回復の兆しが見られ、7月は9回34品目。8月は連日のように更新され、24日までに12回43品目が追加された。

 一方で、届出書類そのものの消費者庁への提出件数は1000件を超えている可能性が高い。同庁の川口康裕次長は今年6月に行った講演の中で、「(届出)資料の送付自体は900件を超える」と明かした。不備を指摘された後に書類修正を諦めた事業者も存在すると考えられるため一概には言えないが、提出件数の半数程度しか届出に至っていない状況は、制度施行以来、変わっていない。

 また、届出受理されるのは届出実績のある機能性関与成分が大半で、新規の機能性関与成分が受理されるケースの少ない状況も変わらない。制度をさらに機能させるためにも、新たな関与成分の受理を待望する声が業界から聞かれる。

 届出表示についても事情は同様で、受理実績のない機能性表示を届け出ている事業者の中には、届出表示などの修正を繰り返している企業も少なくない。「消費者庁が認めようとしない」とある事業者は話す。
 さらに、届出の傾向が、サプリメント以外のその他加工食品で目立っている状況も気がかりだ。届出を食品区分別にみると、その他加工食品の222品目に対してサプリは177品目。昨年度まではサプリが過半数を占めていたが、その他加工食品に追い抜かれ、さらにその差が広がりつつある。

 機能性関与成分の届出件数トップは、特定保健用食品の関与成分として実績のある難消化性デキストリンで43品目。その全てがサプリ以外のその他加工食品として届け出られている。それに次ぐのは同じくトクホ市場で実績の高いEPA、DHAの38品目で、やはりその他加工食品が届出件数を底上げしている状況だ。

ダイドー、養命酒ともに初の受理
 24日の届出更新では、ダイドードリンコ㈱と養命酒製造㈱のその他加工食品が追加された。両社とも初の届出受理。

 前者は難消化性デキストリンを関与成分とした「大人のカロリミット はとむぎブレンド茶」、後者がモノグルコシルヘスペリジンを関与成分とした「手足ぽかぽかゆず生姜」。


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