健食広告監視を強化 食品表示対策に2.7億円 消費者庁概算要求(2016.9.8)
消費者庁は2017年度予算の概算要求を8月31日に公表した。食品表示対策推進費用として16年度予算よりも7400万円多い2億6700万円など、合計で前年度予算比24%増となる147億8000万円を計上した。
概算要求案の内訳を見ると、最も多く予算を求めた政策は、地方の消費者行政を強化するための「地方消費者行政推進交付金」で、前年度予算比20億円増の50億円を要求。表示対策推進費用については前年度並みの1億9200万円、取引対策は1100万円増の3億1500万円をそれぞれ求めた。
食品表示関連については「新たな食品表示制度の普及啓発」「栄養成分表示等の活用に向けた消費者教育」に7800万円、「健康食品のインターネット広告等の信頼性確保に向けた監視強化」については前年度予算比ほぼ2倍の2700万円(前年度1500万円)を求めている。
この健康食品インターネット広告などの監視強化に関する具体的な取り組みについて同庁は、監視モニタリング件数を拡充させたり、「複数の専門家による速やかな検証レビュー体制の構築」を行ったりすることを挙げている。
また、「健康食品等のリスコミ推進体制構築」として前年度予算比600万円増の2000万円を要求。地域機関と連携したリスコミ推進体制を試験的に構築し、調剤薬局などによる健康食品の喫食状況確認や、健康食品と医薬品の飲み合わせリスクに関する消費者啓発などを行うという。
このほか、消費者庁の徳島オフィス(消費者行政新未来創造オフィス)の整備に関わる費用として2億4000万円、国民生活センターの運営費として35億3000万円を盛り込んでいる。