販売していた特定保健食品(トクホ)6品目の表示許可を取り消された日本サプリメント㈱は、消費者庁への報告が遅れた理由について、関与成分が規格値を満たさない原因を究明するための様々な検証に時間を要したためだったと、28日までに取材に答えた。原因はまだ特定できていないという。
同社によると、関与成分が規格値を満たさない疑いが「外部」からの指摘で2014年2月に判明した際の分析方法は、許可申請時の分析方法とは異なるものだった。また、外部からの指摘の後、申請時とは異なる分析方法を採用して同社が続けてきた関与成分の自主検査では、「結果の数値にはバラつきがあり、一概に含有量が規格値を満たさない状態であったとは言えない」という事情もあったという。
規格値を満たさない疑義が生じた関与成分は、同社が販売していたトクホ「ペプチドエースつぶタイプ」など4商品の関与成分「かつお節オリゴペプチド」に含まれる「LKPNM」という成分。この成分は、ロイシン(L)、リジン(K)、プロリン(P)、アスパラギン(N)、メチオニン(M)で構成されるペプチドで、規格値は、かつお節オリゴペプチド1.5g当たり5mgと微量だった。トクホ申請時には、ELISA法を分析法にしていたという。
一方、規格値を満たさないとはいっても、どの程度満たしていなかったのかは明らかにされていない。「測定誤差の範囲内であった可能性はないのか」(業界団体幹部)との疑問の声も聞かれるが、同社は回答を避けた。
トクホ申請時に実施された、国の指定機関による最終商品中の関与成分量の分析結果について同社では、「規格値以上の報告書が発行された」としている。