JETROがパブコメ提出方針 中国の改正食安法条例(2016.11.10)


 日本貿易振興機構(JETRO、ジェトロ)は、中国の改正食品安全法実施条例に対するパブリックコメントを11月中旬までに同国担当部局に提出する方針だ。

 中国は昨年10月1日に改正食品安全法を施行し、同12月9日に実施条例案を公表している。同条例案は今年10月19日に改正されており、この改正案に関して、国家食品薬品監督管理総局がパブリックコメントを募集している。

 改正食安法では、日本のトクホ、機能性表示食品などに該当する保健食品に関して、特殊医学用途調整食品、乳幼児用調整食品と合わせて「特殊食品」として規定し、エビデンスの確立、安全性、当局の許可を得たヘルスクレームなどを求めている。

 輸入保健食品は、輸出国の市場で当局に許可されていること、中国の保健食品登録管理弁法に登録しなければならないことなどが規定されている。ポイントとなるのは、健康食品のラベル表示・広告などに関して、所在地の食品薬品監督管理部門の審査・承認を得なければならない点。関係者によると、各港によって表示の解釈、審査にばらつきがあるという。

 パブリックコメントは事業者が直接、中国当局に提出できるが、ジェトロでは各事業者のコメントを集約して提出している。ジェトロによると、改正条例案では包装ラベルを中国語で直接商品に印字する規定が盛り込まれており、同規定の改正を求めるコメントなどが寄せられているという。

 ジェトロでは近年、海外の直接投資案件と並んで、食品分野の貿易振興を重視しており、中国市場も含めて今後、積極的に是正などの取り組みを行っていく方針。

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