化粧品受託大手、売上高500億円可能 日本コルマー(2016.11.21)


 化粧品OEM最大手「日本コルマー」の神崎友次代表取締役会長がこのほど本紙の取材に応じ、2017年3月期の売上高が単体で320億円になるとの見通しを明かした。中国子会社との連結売上高については340~350億円を見込んでいるといい、これが実現すれば、長中期目標として掲げている売上高500億円が「射程圏内に入る」としている。

 前期の売上高は単体で前年同期比12.3%増の270億円だった。自社工場を持つブランドメーカーが製造の外部委託を加速していることなどを受け、「(化粧品)OEM業界はますますのフォロー・ウインド(追い風状態)にある」という。また、今後は中国市場の伸長も予想されることもあり、中長期売上目標の達成は十分に可能だと語った。

 一方で、化粧品OEM業界が現在抱えている最大の課題として、「人手不足」を挙げた。「どこも業績は伸びている一方で人手に苦労していると聞く。それに伴い生産能力も不足している」という。

 同社は今期、化粧品受託製造企業「プレスコ」の事業譲受によって、国内5番目の工場(結城工場)を立ち上げるとともに、同社の工場従業員約170名を引き継いでいる。しかし、「それでも生産能力と人手が不足していて、6番目の工場を新設する必要に迫られている」と語った。

 また、今後の業容拡大に向けた施策として、「M&Aに引き続き強い関心を抱いている」と述べた。「同業だけでなく、我々に近いサプリメントや医薬品のOEMメーカーなど、業際分野でのM&Aも視野にある」としている。

Clip to Evernote

ページトップ